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 雪組『幕末太陽傅』『Dramatic "S"!』-初舞台応援-

 投稿者:編集部  投稿日:2017年 7月24日(月)08時40分53秒
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   雪組『幕末太陽傅』『Dramatic "S"!』-初舞台応援-


4月30日、宝塚大劇出場雪組公演を観劇した。雪組トップスター、早霧せいなのサヨナ
ラ公演である。地位は人を創る、と言われるが、早霧もトップ就任を機に大きく変貌した
一人である。従来の明るさ、カッコよさに力強さと重みが加わり、実に魅力的な男役に成
長した。それに引っ張られるように雪組全体がレベルアップし、次々とヒット作が生まれ
たのだ。

 さて、『幕末太陽傅』であるが、同名の映画は、いわば、知る人ぞ知る名画である。封
切は昭和32年。興行的には、そう成功しなかったと思うが、一部、評論家や大学の映研
等では高く評価された。例えば、昭和64年、キネマ旬報が発表した「日本映画史上ベス
ト・テン」では堂々の6位にランクイン。ちなみに1位は黒滞明の「七人の侍」だった。
 この映画に強い思い入れがある、という演出の小柳奈穂子氏による宝塚での舞台化は如
何――結論から言えば、成功である。即ち、居残りという廓では最も唾棄すべき異名を持
つ佐平次が、己の才覚と度胸だけで数々の難問・事件を解決し、廻りの人達を幸せに導い
たり、目的を成就させていく。世の中を動かしているのは権力者や金持達だけではない。
名もない庶民の力を忘れるな、という映画のテーマを、江戸の情緒と人情をからませなが
ら上手く演出し、感銘を与えた。
 又、佐平次に扮した早霧のひょうひょうとした演技も見事だった。元々、彼女には、た
とえ漫画の主人公でも、何のてらいもなく、その役になり切れる、いい意味での軽さがあ
るように思う。得難い才能であり、退団が惜しまれる所以の一つである。

 『Dramatic "S"!』は、プロローグからエンジン全開のダイナミックで華やかなショー。
各組の中でもスター揃いの雪組メンバーが入れ替わり立ち替わり登場し、舞台狭しと歌い、
踊る。息もつかせぬ熱狂が続き、気がつけばフィナーレという充実した内容だった。圧巻
は初舞台生によるラインダンス。何よりもKAZUMI-B〇Y氏の振付が素晴らしい。
歴代のものの中でもトップクラスだと思う。必見である。ところで、今回の大劇場観劇の
主たる目的は、同郷で佐賀出身の初舞台生・亜音有星を応援する為。ちなみに姉は星組の
蒼舞咲歩。姉妹揃って長身・美形。将来が楽しみである。長崎出身の早霧のサヨナラ公演
で、隣県出身者が初舞台を踏む。何か運命的なものを感じるのは、単なる身びいきの感慨
かしらん。
(歌劇2017年7月号 “高声低声” 掲載)

  
(画像 宝塚HPより  α編集部)

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